森羅万象の旅日記            

2イヤシロチとケガレチ


さて車は北北西に進路を取り,右に八ヶ岳,左に甲斐駒ケ岳を見ながら進み昼前に諏訪湖に着いた。

普通なら湖畔の気のきいたレストランにでも入って食事をするところであるが,何しろ長期の旅であるし、リハビリ中の身の上故(この件に関しては後で詳しく述べることにする)持参したカップ焼きそばという超リーズナブルな昼食ということになった。

湖畔の木陰に車を止め,ポットの湯をカップ焼きそばに注ぎ,パックにつめてきた 漬物に鰹節と醤油をかけ,かくして最初の外での食事の始まりだったのである。

食事(と言うにはあまりにもわびしいが)をすませ諏訪湖を後にして、塩尻で19号線に入り一路南下する。

ここで質問 さて甲州街道は何処から何処まででしょう?

正解 新宿から塩尻までです。

数日前のお盆の大渋滞がうそのようにすいている、余りに順調なのでついつい 食後(あえて食後と言わせてもらいたい)の睡魔がふと襲う。


ここで長年の経験の積み重ねの上発見した睡魔防止製品を取り出す。
何の事はない単なる するめの足である。しかしこれが眠気覚ましにはピッタリなのである。


ガムをかむと言う手もあるがあまり効果はない,あのするめの硬さが必要なのである。
かみ締めることによって大脳が刺激されて眠気が覚めるという仕組みなのである。

しかし、二人で長いするめの足を口にくわえながら運転している姿は、なかなか ワイルドでよろしい。

さて車は19号線に別れを告げ開田高原へと向かう。開田高原といえば20数年前 建築設計事務所に入社したとき,私が幹事で秋の旅行にきたところである。

当時は大変な山の中で,屋根の上には、風で飛ばされないようにおもしとして石が 乗っていたのを覚えている。

刈り入れの終わった稲が田んぼに足場を組んで積んであり 彼方には御嶽山が晩秋の夕暮れの中にかすんでいて,都会から完全に遮断された秘境に 見えたのであった。


風水ワンポイント

旅をしていて「あぁ、ここは良い所だな、こんな所で暮らしたいな」と思った経験があるでしょう。こういう場所を風水で判断すると『弥盛地(イヤシロチ)』と呼び、良い気が流れている場所とされています。

『弥盛地(イヤシロチ)』で暮らすと健康に恵まれ心地よい快適な生活を送ることができます。作物は良く実り大地は力強いエネルギーに満ちています。

反対に何となく暗い雰囲気が漂い、犬はキャンキャンと神経質な鳴き方をしていて早く通り過ぎてしまいたくなるような所にも行ったことがあるでしょう。
こういう場所は『気枯地(ケガレチ)』といって良い気が全く流れていません。

気枯地(ケガレチ)』は大地にエネルギーが無いので作物は育たず、人は病気がちで活気の無い不健康な生活を送るようになります。

しかし、弥盛地の場所が永遠に続くかというと、そうではありません。
不自然な建物を造ったり乱開発の造成などによって、良い気の流れを断ち切ったりすると段々と大地のエネルギーは衰え、やがて気枯地へと衰退していきます。

ですから開発や造成はもちろん、建て替え、改築、増築にも細心の注意を払う必要があるのです。


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