風水入門    



7 鬼門 U


鬼門の方角である北東は、陰が極まって陽に変わる所でもあります。
生門と書く事も出来ます。神聖な場所でもあるのです。また日本は地理的に冬になると北東から寒い風が吹き付けてきます。

そして昔はお風呂も外から蒔きで沸かすやり方でした。火の粉などが飛ぶと危ないですね、それに今と違って建物の断熱性も悪く建具もすきま風が平気で入ってきました。ですから昔は、風呂場や便所で脳卒中などで倒れる人が多かったのです。

台所も火や水を最も多く使いますね。神聖な場所でもあり、また一日中日のあたらない寒い場所でもある北東に便所や風呂場、台所を持ってくるのは良くないというのはこういう理由があったからなのです。

しかし現代は建具もアルミサッシとなり断熱効果もよくなり、暖房条件もよくなりました。それに便所も清潔になり、お風呂もボタンひとつで沸くようになりました。昔とは全く条件がちがうのです。

私は常々、風水も時代とともに変わるべきだと思っています。日本の家相書を見ると、ほとんどの本が、鬼門を最悪の方角だとしています。ところが風水の本家の中国では個人個人によって、鬼門が良かったり、悪かったりします。

日本の家相では、悪い方角は皆に悪く、良い方角は皆によいのです。これもおかしな話です。皆に良いのは東と東南なのですが、東と東南だけの家など作れるわけがありません。

今でも鬼門にこだわる人は沢山います。長い間そう言われ続けてきたのですからやむをえませんが、鬼門を生門に変える方法があります。それは鬼門にある便所や浴室、または玄関などを常に清潔にしておくことです。

それでなくても、そういった場所は汚れやすいですね、汚い玄関などから幸運が舞い込むはずがありません。それと便所や玄関の下足入れの上などに、花などを飾ることです。そして壁には絵や写真などを飾るのも良いでしょう。

私の場合はそれと備長炭を置いています。備長炭には空気の浄化作用があるので大変効果的です。また備長炭には殺菌作用があるので、切花などの花瓶の中に入れておくと大変長持ちします。炭については機会を見てまたゆっくりお話したいと思います。

このようにして、便所や浴室、台所、そして玄関のように汚れやすく、また大事な場所をいつも清潔にしておくことは、精神的にもとても大切なことです。そういうところから幸運が舞い込むのです。

精神を病むと真っ先に掃除をしなくなります、気をつけましょう。ですから鬼門=凶などと短絡的に考えないで、それを逆手にとって幸運に代えるぐらいの気持ちでやってください。