風水入門             

                                                      
2.蔵風聚水

さて、風水と言う言葉ですが、これは「蔵風聚水」ということです。風には陰風と陽風があって、陰風というのは人に害を為す風のことです。冬の寒い北風や台風などは陰風に入ります。陽風は爽やかな南風のことを言います。

蔵風とはこの陰風を防ぎ、陽風を取り入れる、つまり風をコントロールすることを言います。聚水とは、近くにきれいな水の流れている川があったり、地面を掘ると清水が湧いて出てくるような、いわゆる、水を得るということです。

町や家を作る上で、風をコントロールしたり、水を得ることは現代でも大事な条件のひとつです。又、風水でいう『気』は山並みに沿って伝わってくると言われております。

その時に山のエネルギーを吸収しながら進むので、山並みが深く力強い、そして形の整っていることが良い気を生み出すための条件なのです。風水で作られた都市は各地でみることができます。

韓国の首都であるソウルもそうです。大陸、北龍の流れをくむ白頭山を祖山としてハムギョン山脈が北朝鮮を縦断して韓江の手前で終わって、そこから先が平野になっています。

このように、長い山並みが終わって平野になる境を風水では「穴」といいます。
そして、これはケツと読みます。この穴で山並みを伝わってきた気はいったん地中に潜り、その前方の広い範囲に良い気の場所を形成するのです。

そういった良い気の場所のことを風水では明堂(みんどう)といいます。そして先ほど触れましたが、深く形の良い山並みになればなるほど、力のある良い明堂ができるのです。ソウルはこの条件をすべてみたしています。

ソウルの中心街、東京だと銀座のような所に、明堂(みょんどん)と言う地名の場所がありますが、これなど全くその事をものがったっていますね。
又、穴場(けつば、ではありません、あなばです)と言う言葉もこの穴(ケツ)からきているのです。

台湾の首都、台北も、そして香港もみな風水によって作られているのです。それぞれ発展している都市ばかりですね。京都も完全に風水で作られている街ですが、これについては後ほど詳しく述べたいと思います。